その出来事は、友人ご本人にとってイヤでつらいことだったのでしょうか。今はどういうふうに考え、感じているのでしょうか。
ここで焦点を当てるべきは、過去の出来事を、友人ご本人が、今どのように捉えているかです。
過去の出来事に対する判断を下すのは、友人ご本人です。
あなたが「あのことイヤだと思っただろうな、辛かっただろうな」と考えていても、本人にとっては「そんなに辛くなかった」あるいは「そのときは辛かったけど、今はそうでもない」と感じているということもあります。
反対に、あなたが「別にたいしたことではなかっただろう」と思っていることが、友人ご本人にとってはつらい思い出になっているということもあります。
ネガティブなエピソードに祝辞のなかで触れる場合は、よく考え、心配ならば友人と一度話し合ってみてはいかがでしょうか。
だからといって、ポジティブ一辺倒の、まったくネガティブな内容に触れない祝辞というのも、それはそれで底が浅く感じられるものです。
「友人には昔、こういうことがあって苦労したけれど、それを乗り越えてこんなに立派に成長した」という感じに、ネガティブな内容を土台にして、ポジティブな内容を持ち上げるようにしましょう。
結婚式は、友人の新たなスタートの日です。
「昔、友人にはイヤなことやつらいことがあったけれど、未来はきっと光り輝くものになるだろう」という方向へ持っていくのがポイントです。